スコットホール献堂100周年記念シンポジウム「若き日の出会い 杉原千畝と早稲田奉仕園」開催

10月25日(日)早稲田奉仕園スコットホール献堂100周年記念シンポジウム 「若き日の出会い 杉原千畝と早稲田奉仕園〜創設者ベニンホフ宣教師と1920年前後の青年たち〜」を開催しました。

コロナ渦の中で実際の来場難しいかと開催が危ぶまれましたが、当日は46名の方に来ていただき100年前スコットホールが献堂された当時、ベニンホフ博士のもとにどんな青年たちが集ったのかを検証しました。

登壇者は杉原千畝研究者岩村太郎先生(恵泉女学園大学教授・副学長)、日本と韓国のキリスト教史の専門家徐正敏先生(明治学院大学教授・同キリスト教研究所長)、バプテストの宣教師だったベニンホフ博士に詳しい原真由美先生(関東学院大学非常勤講師、バプテスト同盟理事)とファシリテーターとして大学時代に奉仕園友愛学舎で生活したジャーナリスト植村隆先生(カトリック大学校招聘教授・週刊金曜日発行人兼社長)の4名です。

 

1921年に献堂したスコットホールですが、その前からベニンホフ博士のもとに集った若者は「信交協会」の活動をしていました。

そこに集っていたのがユダヤ人に対する命のビザの杉原千畝(1919年6月8日入会)をはじめてして、韓国独立運動の先駆けとなった2・8独立宣言の代表者の一人宋繼白(1918年11月10日入会)など多くの青年たちが活動をしていました。

「信交協会」の活動内容やベニンホフ博士の考えも少しずつ明らかになりました。

原先生の米国バプテストにレポートされた奉仕園の活動から、「期待以上の成果が出ている」と喜びの報告があることも紹介され、スコットホールでのベニンホフ博士の活動が軌道に乗っていたことがうかがえました。その少し前の時期に奉仕園に出入りしていたのが杉原千畝や宋繼白です。

岩村先生からは杉原千畝が信仰が心の片隅にあっただろうというお話があり、そのキリスト教への奉仕園でだったことを確認しました。徐先生からは朝鮮人留学生が自由や民主主義を東京で学び2.8独立宣言を行った経緯を講演していただきました。

考えもその後の人生もばらばらなスコットホール献堂当時の青年たちが、ベニンホフ博士のもとで集まり、スコットホールで空間をともにしていたという事実は奉仕園の原点であると当時に日本の早稲田周辺の近代史に残るような場であったことがうかがえます。

現在はコロナで集まることを控えなければならない時期ですが、原点を忘れず奉仕園も懐の広い活動をしていきたいと思います。

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当日配布した資料は36頁の力作で登壇者による寄稿文、「信交協会」のサイン一覧と主要人物、杉原まどかさん(NPO杉原千畝命のビザ副理事長)寄稿文、1920年前後の早稲田の朝鮮人留学生の概要などを含んでいます。

販売も引き続き行いますので、郵送をご希望の方は以下のフォームからお願い致します。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdqzcdQMqxbufbSPol0cpgtyQ3wUjv4OtWMkQGYB-xRFWWj1Q/viewform

直接奉仕園でも販売しておりますのでお越しください。

 

 

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