STUDYHALL vol.25「アフリカと日本と~子どもの本から見えてくるもの」開催しました

11/16~21に開催中の「アフリカを読む、知る、楽しむ、子どもの本」展に関連して「アフリカ子どもの本プロジェクト」代表のさくまゆみこさんをゲストに「アフリカと日本と~子どもの本から見えてくるもの」と題して、トークイベントを開催しました。

 

編集者であったさくまさんは、「アフリカの本を出すなら、行ってみなきゃ」と言われ、「そうか」と思って何度も足を運ぶうちに、アフリカのネガティブなイメージ、クーデターや戦乱の原因は確かに政治・経済のしわ寄せなのは確かだけれど、それだけでないアフリカの面、魅力を伝えたいと思うようになったと言います。

 

そのうちにケニアでかまどを作る岸田袈裟さんに会いに、エンザロ村に行ったことから『エンザロ村のかまど』という本ができた。当日参加していらした「少年ケニアの友」の方から、ケニアに作った「かまど」が家の外に煙を排出し、熱効率が良く、飲み水を煮沸でき、子どものやけどを防いだり、等々と説明してくださり、「かまど」の話もおもしろくて、時間が足りない!

 

  

 

その後紆余曲折あって、子どもたちへのお礼として図書館建設という運びになるのですが、その際に気を付けたのは、お話し好きなケニア人の「語りの文化」をつぶしてはならないということ。面白い話ができる人が一目置かれるストーリーテリングの良さを日本にも伝えたいと言われます。

ただ、識字が重要視されている現地では、図書館を勉強する場所ととらえられがち。そのことを受け止めながらも、もう少し本の楽しさを感じてもらいたらと感じているそうです。

 

司会を務めた装丁家の桂川潤さん(STUDYHALL企画委員)の絶妙な進行もあって、さくまさんは「私、おっちょこちょいなんです」と繰り返しながらエピソードが披露され、会場は何度も笑いに包まれました。なかでもナイロビで遭遇した白タク運転手のエピソードは秀逸でした。帰国便の時間が迫る中、「ハクナマタータ、ハクナマタータ」(大丈夫、大丈夫)を繰り返し、降ってわいた副収入の仕事を綱渡りでやってのける運転手。

数々のエピソードの中に語られたアフリカの人々の逞しさ、生きる力にこそ、さくまさんははらはらさせられながらもアフリカの魅力を感じられているようでした。

  

 

 

ギャラリー展示は明日11/21(水)が最終日です。どうぞご来場ください!

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