日本基督教団主催「国際青年会議 in 京都 〜エネルギー持続可能社会の実現を目指して」報告

2017年3月28日から31日まで、日本基督教団主催「国際青年会議 in 京都 〜エネルギー持続可能社会の実現を目指して」が開催されました。1日目、同志社大学寒梅館での公開講演会には250名が参加。本会議はクリスチャンアカデミー関西セミナーハウスに会場を移し、11ヶ国から110名が参加しました。4日間で23人の講師から国内外の原発問題や裁判の取り組みなど、様々なテーマで講義を聴き、学びました。

友愛学舎の学生と国際学舎に住んでいたベラルーシの留学生が出席し、スタッフの片岡が奉仕園から派遣されて運営委員として関わりました。国際会議の様子は下記のリンクからご覧ください。

Facebookページ「国際青年会議 in 京都」

参加した学生の感想文です

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私がこの国際会議に参加しようと思った理由は、今もまたこれからも注目され続ける原発と持続可能なエネルギー社会を作るために、関心があったからです。私が会議の中で一番印象に残っているのは、田中優先生の講義「エネルギーの未来はオフグリッド」です。オフグリッドとは建物と送電線と繋がってないことで、電力の「自給自足」生活を意味します。

私たちの生活は技術や開発によって支えられ日々進歩しています。その反面、地球や人類を破壊し滅亡させるほど、科学は進歩しました。私が中学3年生の時に福島原発事故は起き、学校の授業では原発に関する内容が頻繁にありました。会議に参加するまで、私は東京電力の利用料金と得ている利益は適切だろうと思っていました。しかし、実際には電力全体の62%を使う工場などの大口契約者の料金は東電の利益の9%でしかなく、電力全体の38%を使う家庭などの小口契約者の料金が東電の利益の91%になっていることを知りました。

今回の会議で、私は電力会社から消費者に電力が供給される時代を変えていき、石油社会から電力の「自給自足」を可能とする社会を目指さなければならないと感じました。そして、私ができることは常に情報を広げ、様々な事柄に関心をもっているべきだと学びました。【貴志】

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私はベラルーシで国際関係を学んでいますが、日本に関することは何でも興味があって、今回の国際会議に参加したいと思いました。ベラルーシはチェルノブイリ原発事故で大きな影響を受けました。私が育った地域ではさほど大きな被害を受けませんでしたが、幼い頃からその悲劇について、映像や多くの話で教育を受けてきました。それは子どもながらにあまり直視したくない、自分の国が犯した過ちだという感覚でした。

しかし、この国際会議で気付いたことは、多くの人が福島原発事故の影響を真剣に考えていること、会議の参加者の強い意志も感じました。ある心理学者は「問題解決への第一歩は、問題の存在を認めること」と言います。ベラルーシでも多くの人が自らの権利のために毎日闘いました。

人びとが知るべき情報を隠蔽することは、状況をますます悪化させるだけです。初日の公開講演のおしどりマコさん、ケンさんの話が強く印象に残っています。どれだけの人が被ばくの危険性を知らされずに被害者となってしまったのか。可哀想で残念な気持ちで一杯になりました。しかし、6年経った今でもなお人びとを励まし、意識を変えて、グローバル社会の中で責任ある行動を取ろうと呼びかけている人たちがいることに、私は驚きました。若い人たちも問題解決に向けて、すでにある運動とは違うアプローチで取り組んでいくと思います。原発事故も含めて様々な問題に対して、新しい戦略で立ち向かう世代を育て、多くの人を惹きつけて、問題解決に巻き込んでいくことが大切なのだと感じました。【アナスタシア】

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