世界教会協議会(WCC)「女性と教会の連帯20周年記念国際協議会」報告

10月1日~6日まで、ジャマイカの首都キングストンにて世界教会協議会(WCC)による「女性と教会の連帯20周年記念国際協議会 Global Consultation for the Commemoration of the 20th anniversary of the Decade of the Churches in Solidarity with Women」が開かれ、職員の片岡が参加してきました。

30カ国から75名の幅広い世代が集いました。本会議の位置付けは1948年の第1回アムステルダム総会から70周年と、1998年の第8回ジンバブエ・ハラレ総会から20周年を迎え、WCCが取り組んできた女性の人権向上のための運動の成果を振り返り、世界各地の現状を共有し、今後の活動方針を協議することでした。

設立当時から冷戦構造やイスラエル領土問題、人種差別問題などに直面したWCCは、世界の非民主的な政治体制への批判と民主化に取り組んできました。98年総会ではネルソン・マンデラ大統領の演説があり、WCCが単なる支援としてではなく共にアパルトヘイトを打倒するパートナーとして歩んだことへの感謝を述べています。また、金大中(キム デジュン)大統領の祝電も届き、WCCが世界中で正義や平和、人びとの自由を実現するために韓国の民主化闘争を支援してくれたことを永遠に感謝し続けると述べています。98年総会以前にも女性に対する性差別、人種差別、階級差別、排外主義の複合的な影響を直視し、教会が意識的に問題に取り組むことが提案されてきましたが、それは98年総会の宣言文の「女性と教会の連帯」という言葉で初めて結実しました。

そのような背景で、開催された今回の会議は「賜物を祝う」「傷を見舞う」「不正義の変革」というテーマで構成され、世界各地での性差別の現状を伝える講義やプレゼンテーションが主なプログラムでした。会議では「女性にも男性にも公正な共同体を築くこと」の重要性が繰り返し語られました。また、1980年代にWCCが支援し始め、国際キャンペーンとなった反性暴力キャンペーン「黒の木曜日」を憶える集会が行われました。

詳しい報告は、新教出版社「福音と世界」12月号に掲載されます。ご興味ある方は、ぜひお買い求めください。

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