9月30日(土)残暑残る中、「多文化共生のまちを歩く」シリーズ最初のスタディーツアーです。
まずは日本ルーテル福音東京教会にて、山本重幸さん(市民団体共住懇代表)から新宿の多文化状況の現状と課題を伺い、特に大久保地域の急激な変化についてレクチャーを受けました。
この日はたまたまヒンドゥー教のお祭り「ダサイン祭り」の日にあたっていて、美しいサリーや礼服に着飾った人たちが大勢行き来しています。女性のおでこには鮮やかな朱色の「ティカ」が付いています。
早速、大久保で急増しているネパール人のコミュニティの中心となっているネパールレストランを見学。そのすぐ向かいのビルには、イスラムコミュニティーの祈祷室があったりと、のっけから大久保の多文化状況に驚かされます。何気なく見上げた電柱広告も、英語、韓国語、中国語、タイ語と多言語仕様です。
今や飲食店やグッズショップなどが立ち並び、訪れる人たちで通りはどこもあふれていますが、一歩路地に入ると昔ながらの住宅街が続きます。多文化をテーマに観光地化となり、ビジネスの場となった一方で、多民族、多文化を背景とした人たちの生活の場でもあります。
全校児童の半数以上が「外国にルーツを持つ子ども」という大久保小学校では、昨年度は韓国・中国・日本・フィリピン・タイ・ミャンマー・ネパールに関係する子どもたち39人が、「日本語国際学級」で学習したそうです。併設する幼稚園の掲示もカラフルですね。
その昔、日本の文化人が多く住んだ(大久保文士村)の由来を持つ文化通りは、アジア系イスラム教徒の生活拠点としてモスクやハラルフード店が集中しています。
仏教・道教寺院、モスク、キリスト教会などの宗教施設は、一部を除いて、マンションや雑居ビルに点在していて、こんなところに!とびっくりします。
今回は、急速に多民族・多文化コミュニティを形成しつつある大久保地域周辺を、1時間半にわたって歩きました。高齢化が進む一方で、住宅街から商業地区へ、多文化集住地区へと、急速に変わっていく街の様子を見学しながら、定住者への取組みが急がれることを実感しました。
「多文化共生のまちを歩く」スタディーツアーは次回も計画中です。
お楽しみに!