あすなろ会同窓会が開かれました

あすなろ会は1962年、北九州市小倉にある「あすなろ学園」を援助していくために、友愛学舎の学生たちが始めた活動です。ワークキャンプの開催や障がいのある子どもたちの状況を学ぶ学習会を続けてきました。1967年から新宿区、北区、小金井市、豊島区などの都内各地で活動を展開し、大学生と障がいのある子どもたち、地域の子どもたちが一緒に遊び、交流を深めてきました。現在は活動を休止しています。

4月16日(土)、あすなろ会の同窓会が開かれました。あすなろ会に関わってきた幅広い世代の方々、およそ60名が一同に集まり、盛会となりました。懇親会を開き、その後はスコットホールでご自身のあすなろ会との関わりや現在の社会福祉の状況などについて、様々なスピーチがありました。

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懇親会の様子です。

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スコットホールにて。学生時代にあすなろ会で活動していた方々は、その経験を活かして現在も社会福祉の分野で関わっています。ご自身も網膜色素変性症という目の病気を患う方は、視覚障がい者の状況をお話しされました。その方はあすなろ会の経験から今も自閉症の子どもと触れあう活動を続けていらっしゃいます。
あすなろ会に保護者として関わった方は、お子さんの現在の状況をお話しされました。あすなろ会でお子さんが大学生と一緒に遊び社会性を育んだこと、現在は印刷関係の企業に勤めて、楽しく一生懸命に働いていらっしゃるそうです。あすなろ会は社会の中で前向きに生きる子どもたちを多く育ててきた貴重な活動だったに違いない、という評価をされていました。
その他にも、あすなろ会での経験を通して、ろう学校で働いていらっしゃる方もスピーチをされました。手話で「ボランティア」を表す動作は、人差し指と中指を足に見立てて、左右の手が一緒に前に進んでいく、「共に歩く」という意味が込められているそうです。あすなろ会は障がいのある子どもと一緒に歩む先進的な活動を続けてきましたが、現在はあすなろ会が目指す社会福祉の充実が政策にも反映されてきています。あすなろ会が時代の中で担った役割は聾学校の現場にいても大変大きいと感じる、というお話しでした。

今後もあすなろ会の同窓会の集まりは開催される予定です。多くのOBOGの方々が早稲田奉仕園で再会し、懇親を深めてくだされば嬉しいと感じています。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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